「令和2年度 病害虫発生予報第9号」の発表について

農林水産省HPより

 

〇向こう1か月の主要な病害虫の発生予察情報(発生予報)については次のとおりです。
・野菜類では、いちごのアブラムシ類の発生が、東海、中国及び北九州の一部の地域で多くなると予想されています。このほか、ハスモンヨトウ等、病害虫が多くなると予想されている地域があるので注意してください。
・果樹や茶では、翌年の病害虫防除を効率的かつ効果的に実施するため、病害虫の越冬量を低下させ、翌春の発生を抑制することが重要です。せん定作業にあわせて、感染落葉やり病部を除去し、すみやかに園内土中に埋設するか、園外に持ち出すなど、適切に処理してください。また、ハダニ類及びカイガラムシ類の害虫の発生が多かった園地では、樹の粗皮削りやマシン油の散布による防除を実施してください。

 

国の発生予察情報について

国は都道府県の協力の下、植物防疫法(昭和25年法律第151号)に基づき、有害動植物の防除を適時で経済的なものにするため、気象、農作物の生育状況、有害動植物の発生調査結果等を分析し、有害動植物の発生予察及び防除対策に係る情報(発生予察情報)を提供しています。
本予報は、都道府県が提供する発生予察情報を取りまとめた情報になりますので、地域における情報の詳細は、都道府県病害虫防除所のホームページ等を参照してください。 

 

発生予察について
参照URL:https://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/index.html

都道府県病害虫防除所
参照URL:https://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/boujyo/120105_boujosho.html

 

気象

気象庁の向こう1か月の予報(11月5日付け)では、平均気温は全国的に平年より高く、平均降水量は北日本と東日本日本海側で平年並みまたは平年より少ないと予想されています。

 

気象庁ホームページ
参照URL:https://www.jma.go.jp/jp/longfcst/001_00.html (外部リンク)

 

野菜・花き等

いちご

・アブラムシ類の発生が、東海、中国及び北九州の一部の地域で多くなると予想されています。本虫は作物を加害するほか、多くの病原ウイルス病を媒介することが知られています。発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、ほ場の観察をきめ細かく行い、発生初期に防除を実施してください。
なお、本虫は薬剤抵抗性が発達しやすいので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に同一系統薬剤の連用を避けるなど、薬剤を適切に選定してください。また、農薬散布のみならず、天敵による生物的防除等の各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討してください。

・ハダニ類の発生が、中国及び北九州の一部の地域で多くなると予想されており、病害虫発生予報第8号の発表以降、山口県及び長崎県から注意報が発表されています。本虫は発生密度が高くなってからでは防除が困難となるため、発生初期をとらえた防除が重要です。ほ場の観察をきめ細かく行い、適期の防除を実施してください。
なお、本虫は薬剤抵抗性が発達しやすいので、都道府県の発表する発生予察情報等を参考に同一系統薬剤の連用を避けるなど、薬剤を適切に選定してください。また、農薬散布のみならず、天敵による生物的防除等の各種防除手段を組み合わせた防除の実施についても検討してください。

 

作物共通

・ハスモンヨトウの発生が、東海、四国及び北九州の一部の地域で多くなると予想されております。老齢幼虫になると薬剤が効きにくくなるため、ほ場内の発生状況に注意しつつ、若齢幼虫期をとらえた防除を実施してください。

 

果樹・茶

果樹・茶共通

果樹や茶では、翌年の病害虫防除を効率的かつ効果的に実施するため、病害虫の越冬量を低下させ、翌春の発生を抑制することが重要です。
せん定作業にあわせて、感染落葉やり病部を除去し、すみやかに園内土中に埋設するか、園外に持ち出すなど、適切に処理してください。また、ハダニ類及びカイガラムシ類の害虫の発生が多かった園地では、樹の粗皮削りやマシン油の散布による防除を実施してください。
茶のカンザワハダニが多発した園地では、秋整枝後の薬剤散布等の防除を実施してください。

 

都道府県が発表した警報、注意報、特殊報等

令和2年10月7日以降、都道府県が発表している警報、注意報及び特殊報は以下のとおりです。

 

サツマイモ基腐病の発生状況について

本病については、平成30年度に宮崎県、鹿児島県及び沖縄県から、さつまいもの地際部から茎が枯れ、いもが腐る茎・根腐敗症状の原因菌の一つとして特殊報が発表されております。今般、福岡県、長崎県及び熊本県から、本病の発生が確認され、特殊報が発表されました。
本病は感染したいもや苗によりほ場内に持ち込まれるため、次期植付時には、健全な種苗の確保や、植付前の種苗及び苗床の消毒を実施してください。また、本病のまん延防止には、早期発見が重要であることから、都道府県が発表する発生情報等を参考にしながら、ほ場観察を行ってください。なお、疑わしい症状を見つけた場合には、都道府県病害虫防除所等まで御連絡をお願いします。

 

次期作に向けたスクミリンゴガイ対策について

スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の本年の発生は、暖冬の影響により越冬量が多く、平年を超える発生が確認されました。翌春の発生を抑えるため、収穫後には秋期の石灰窒素の散布や冬期の耕うんによる殺貝を実施してください。
また、冬期の水路の泥上げにより、越冬個体を寒風にさらすことで殺貝効果が期待されるので、地域における取組を検討してください。
なお、耕うん機等の農機具に付着した泥とともに、スクミリンゴガイが他のほ場へ拡散する可能性があります。農機具の泥はよく落としてから移動させるよう心がけてください。
農林水産省では、スクミリンゴガイの被害防止対策について、ホームページに掲載しています。詳しくは以下のURLをご覧ください。

スクミリンゴガイ(ジャンボタニシ)の被害防止対策について
参照URL:https://www.maff.go.jp/j/syouan/syokubo/gaicyu/siryou2/sukumi/sukumi.html

 

病害虫防除に関する留意事項

一般

病害虫の防除を効果的に実施するためには、注意深くほ場観察を行うことにより、病害虫の発生状況を的確に把握することが必要となります。病害虫の発生は天候の影響を大きく受けるので、天気の推移に注意しつつ、各都道府県の防除指針に従い、適期に適切な防除を実施してください。

薬剤防除を実施する場合は、病害虫が薬剤抵抗性を獲得しないように、同じ作用機作の薬剤の連続使用を避けてください。また、農薬の使用基準を遵守して適切な薬剤を選択するとともに、散布対象外の農作物等に農薬が飛散しないよう対策を講じてください。

露地栽培

引き続きほ場観察を行い、病害虫の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

施設栽培

・冬季を迎え、施設栽培では、夜間を中心とした加温により施設内の気温が高くなることで病害虫が発生しやすい環境になります。

・ウイルス病を媒介するアザミウマ類、アブラムシ類、コナジラミ類等の侵入や野外への飛び出しを防止するため、施設の開口部に防虫ネットを設置する等の対策を実施してください。また、雑草はこれら害虫の発生源となるので、施設内及び周辺の除草を定期的に行うよう努めてください。引き続きほ場観察を行い、病害虫の早期発見に努め、発生を認めた場合は適期に適切な防除を実施してください。

・作物残さは、害虫の発生源となり、り病葉及びり病果は、病害の伝染源となります。栽培終了後は、蒸し込み処理等を行い、作物残さでの生存虫を死滅させてから搬出し、土中に埋める等、確実に処分をしてください。

・施設内が過湿になると、病害の発生が助長されるため、雨水が施設内に入らないように留意するとともに、過度なかん水を回避する、循環扇を設置する、換気を行う、作物の株間の通風を図る等により、施設内が過湿にならないように管理してください。また、病害の早期発見に努め、伝染源となるり病葉及びり病果は除去し、適期に薬剤防除を実施してください。

 

用語解説

(発生量(程度))
多い(高い):やや多いの外側10%の度数の入る幅
やや多い(やや高い):平年並の外側20%の度数の入る幅
平年並:平年値を中心として40%の度数の入る幅
やや少ない(やや低い):平年並の外側20%の度数の入る幅
少ない(低い):やや少ないの外側10%の度数の入る幅
(平年値は過去10年間の平均)

お問合せ先

農林水産省

消費・安全局植物防疫課

担当者:白石、麻野、宮木

代表:03-3502-8111(内線4562)

ダイヤルイン:03-3502-3382

FAX番号:03-3502-3386