福井県 10月の農業技術情報(野菜)

福井県HPより

令和元年9月の現況と10月の対策(野菜)

http://www.pref.fukui.jp/doc/noushi/kongetsu/kongetsu2019_d/fil/R1_10_yasai.pdf

現 況 (元年9月20日現在)

1 施設野菜

果菜類
(1) トマト
抑制栽培は、坂井地区では8月下旬から収穫が始まっており、福井地区では6段開花で9月下旬から出荷見込みである。
コナジラミ類、トマトサビダニが微発である。

(2) ミディトマト
抑制栽培は、福井、坂井地区では、1~5段果房を収穫中である。高温による花数の減少と草勢の低下により、着果数は少なく小玉傾向である。坂井地区の促成長期どり栽培は、早いもので8月26日から出荷が始まっている。
葉かび病、トマトサビダニ、ハモグリバエ類が少発、コナジラミ類が微発である。

(3) キュウリ
福井地区の抑制栽培では、早いものでは8月下旬から出荷が始まっており、現在側枝を収穫中である。10月下旬まで出荷が続く見込みである。
うどんこ病、アブラムシ類が少発、べと病が微発である。

(4) アールスメロン
三里浜砂丘地では9月1日から、収穫が始まり、果実肥大は良好である。生育は、昨年よりやや遅めである。
つる枯れ病、うどんこ病が少発、アザミウマ類、アブラムシ類、ハダニ類が少~中発、ウリノメイガが少発である。

(5) イチゴ(高設)
福井、坂井地区では、8月下旬~10月上旬にかけて定植されている。

葉根菜類
(1) 軟弱野菜
福井地区のホウレンソウは、8月上旬播種が約35日で収穫となっている。

2 露地野菜

葉菜類
(1) 白ネギ
4月上旬定植は、福井、坂井地区では24~25㎜で、収穫中である。
4月中旬定植では、坂井地区で、葉鞘径が18~24㎜で収穫が始まっている。
5月上旬定植では、坂井地区で、葉鞘径が17~23㎜となっている。
8月下旬の降雨により、伸長、肥大は回復しつつあったが、9月に入ってから降雨が少なく、生育は平年よりやや遅めである。
白絹病、軟腐病が少発、ハモグリバエ類が中発、アザミウマ類が少~中発、ヨトウムシ類、ネキリムシが微発である。
越冬どりは、福井地区では9月中旬に定植しており、定植後の降雨によって活着し生育は良好である。
ハモグリバエ類が少発、ネキリムシが微発である。

(2) キャベツ
各地区の水田地帯では、7月下旬定植が球径10cm程度で、10月中旬から順次出荷が始まる見込みである。8月上旬定植は、球径6㎝程度となっている。
定植後は高温乾燥により生育が抑制されており、8月下旬の降雨により生育は回復しつつあったが、9月に入ってから降雨が少なく、生育は平年より遅めである。
根朽病がが一部少発、ヨトウムシ類、アオムシが微~少発である。

(3) ブロッコリー
福井地区では、8月中旬以降に定植され、葉数12枚程度となっている。
8月下旬の降雨により、まだ定植が終了していない圃場が散見される。
アブラムシ類、キスジノミハムシが少発である。

根菜類・いも類
(1) ダイコン
三里浜砂丘地では8月12日から、播種が始まっている。
10月上旬から収穫が始まる見込みである。
カブラハバチ、ハイマダラノメイガが少発である。

(2) ニンジン
高温のため、本格的な播種は、三里浜砂丘地で8月17日からとなっている。
生育が早いもので、三里浜砂丘地では本葉2~3枚となっている。8月中旬の降雨により欠株が発生し、播種し直した圃場がある。

 (5) ラッキョウ
三里浜砂丘地では、植付けが一年掘りで8月中旬~9月上旬に終了、三年子で9月上旬~10月中旬まで行われる予定である。植付け後の降雨に恵まれ、芽立ちは良好である。

(6) タマネギ
坂井地区では、8月21日~9月10日にかけて播種された。
 

対 策

10月の気象は、気温が平年並みから高く、降水量が平年並みから多い見込みである。引き続いて、病害虫の発生状況に留意して適切に防除する。施設栽培においては、気象変動や生育に応じた肥栽管理、水管理を徹底する。また、台風の襲来や大雨が予想される場合には、事前に十分な暴風対策や排水対策などを講じておく。

1 施設野菜

果菜類
(1) トマト
保温目的にハウスを密閉にする場合、密閉状態にするとハウス内が過湿になり、病気や裂果の発生を助長するので、夜間であっても少しサイドを開けて換気を行う。ただし、最低気温が10℃を下回るようになる頃(10月下旬)からは、裂果が発生しやすくなるので注意する。
裂果の発生原因には、①多かん水等による水分・肥料の急激な吸収、②秋雨などが続いて過湿状態、③日中と夜間の温度差が大きい、④草勢の低下等がある。このことから、かん水は控えめにし、ハウス内を過湿状態にしない。極端な温度差を避けて保温に努めて、草勢バランスを一定にするよう管理する。また、葉かび病や灰色かび病、ハモグリバエ類、コナジラミ類等の初期防除を徹底することが重要である。

(2) ミディトマト
ハウス周囲からの雨水の浸透や空気湿度の急激な変化によって裂果の発生が多くなるため、圃場排水を徹底し、ハウス内を過湿にしない。また、最低気温が10℃を下回るようになる頃(10月下旬)からは特に裂果が発生しやすくなるので多かん水をしない。ハウス内の湿度差が極端にならないよう夜間の保温に努める(トマトの欄を参照)。また、葉かび病、トマトサビダニ、コナジラミ類、ハモグリバエ類等の防除を徹底する。

 (3) キュウリ
成り疲れによって、収穫量の減少や果実品質の低下を招きやすくなるので、かん水や追肥は遅れないようやや早めに行う。また、不良果の早期除去による品質の向上と適期収穫に努める。なお、べと病等の発生を防止するため、枯れ始めた葉などの摘葉やハウス換気を徹底し、予防散布を行う。

(4) イチゴ
新葉の展開が早いため老化した葉や発生したランナーは早めにかきとる。ただし、下旬以降は新葉の展開が遅くなるため、黄化した葉や枯れ葉をかきとる程度にする。また、最低気温が12℃以下(10月下旬以降)になれば、夕方ハウスを閉めて保温を行う。開花始めにはミツバチ等を導入する。導入後は、ミツバチ等に影響の少ない薬剤を用いうどんこ病などの防除を行なう。

葉菜類
(1) 軟弱野菜
ホウレンソウ、コマツナは10月中に播種する場合にはまだ気温が高いことから、葉が伸びすぎないように株間をやや広めにし、ハウス換気を行う。特にホウレンソウはべと病の発生しやすい時期になるので、抵抗性品種を利用し、積極的にハウス換気を行う。また、病害虫の早期防除に努める。

2 露地野菜

果菜類・豆類
(1) ナス、ピーマン
気温が低下して生育が緩慢になるので強い剪定や摘葉は避け、追肥や病害虫防除を徹底して草勢の維持、肥大の確保を図る。

(2) 一寸ソラマメ
播種が早過ぎると越冬前に大きく成長してしまい、枯死する恐れがあるので、10月10日~15日頃に播種する。なお、過湿になりやすい圃場での直播は種子が腐敗しやすいので行わない。ポリ鉢、セルトレイ等に播種し20日程度に育苗した本葉1~2枚頃の若苗を植付ける。

葉菜類
アブラナ科野菜は、大雨や降雨が続くと軟腐病・黒腐病等の発生が予想されるので、あらかじめ銅剤などによる予防散布を行っておく。なお、発生が見られた場合には、晴れ間を見て早期に散布する。

 (1) 白ネギ
最後の土寄せは、収穫予定日から逆算して行う。10~11月収穫では、収穫30日前までに完了しておく。最終土寄せは、葉鞘径が20㎜程度のときに追肥散布後に行う。緑と白の境界をはっきりさせるため、株元に隙間が出来ないように丁寧に行う(軟白確保のため)。なお、収穫が遅れると、ネギが伸びて棒ネギになるので注意する。収穫時は、出来るだけ圃場が乾燥するように努め、実施している排水対策についても溝が埋まっていないか等再度確認する。

(2) キャベツ
収穫適期を過ぎると裂球が発生しやすくなるので、収穫遅れにならないよう注意する。秋まきキャベツは、品種特性を考慮しながら播種を行う。早期播種や多肥等によって生育が進みすぎると、抽台の原因になるので注意する。また、越冬時の排水対策は十分に講じておく。

(3) ブロッコリー
出蕾してから2週間程度で収穫可能となるので、計画的に適期内に収穫を終えるようにする。収穫が遅れると花蕾のゆるみが進み、品質が低下するので注意する。なお、降雨後や花蕾に夜露等がある場合は良く振ってから箱詰めする。

根菜類・いも類
(1) ダイコン
収穫が遅れると品質低下の原因になるので、播種後55~65日頃、根径が6~7㎝程度になった頃を見計らって収穫する。

(2) サトイモ
圃場を乾燥させ収穫作業をしやすくするため事前に排水対策を講じておく。親ズイキが2本程度になり黄化してきた頃が収穫適期となる。収穫作業は、晴天日の午前中に株の掘り起し、子いもの取りはずしを行う。付着の土はできるだけ落し収穫する。3~4時間乾燥してから根取機にかける。また、種いも用に優良株を選抜しておく。

(3) ラッキョウ
分球期に入り、同時に翌春の分球芽が形成されるので追肥を行なって生育を促す。また、気温が低くなる下旬頃に白色疫病の防除を行う。

(4) タマネギ
土壌水分が低く圃場条件の良好な時に圃場準備を行う。定植時期は10月下旬~11月上旬が適期となる。定植苗は、小苗は肥大が悪く大苗は抽台が多くなるので、長さが15cm、茎の太さが2~3mm 程度の苗を選別して定植する。植付けは苗の新葉部を埋めないようにする。定植後2週間程度経過し、活着を確認したら除草剤を散布する。

(5) ニンニク
10月中旬頃までに種球を植付ける。種球が小さいと大球が得られず、大きすぎると分球して品質を悪くするので10g 程度のりん片(種球)を用いる。種球は10a当たり200~250kg 準備し、乾腐病防除のため種子消毒を行なう。

 

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