福井県 7月の農業技術情報(野菜)

福井県HPより

令和元年6月の現況と7月の対策(野菜)

http://www.pref.fukui.jp/doc/noushi/kongetsu/kongetsu2019_d/fil/yasai04.pdf

現 況 (元年6月20日現在)

1 施設野菜

果菜類
(1) トマト
半促成栽培は、福井地区では3月中旬定植の早いもので3段果房を収穫している。平年と比べると着色が緩慢である。
抑制栽培は、福井、坂井地区では6月中旬から播種が始まっている。

(2) ミディトマト
坂井地区の促成長期どり栽培は、6月 中旬~7月上旬に収穫終了し、次作は7月上~下旬にかけて定植予定である。
福井、坂井地区の半促成栽培は、5月下旬から順次出荷が始まっており、1~5段果房を収穫中である。
アザミウマが微発である。
抑制栽培では、福井、坂井地区は6月中旬から定植が始まっている。

(3) キュウリ
福井地区では継続収穫中である。
べと病、アザミウマ類、うどんこ病が一部微発である。

(4) スイカ
三里浜砂丘地では6月3日から、坂井北部丘陵地では6月9日から出荷が始まっている。好天により、糖度が高く品質良好である。

(5) メロン
アンデスメロンは6月19日から出荷が始まっている。アールスメロンは6月25日から出荷開始予定で、平年並みである。
抑制作のアールスメロンの播種が、三里浜砂丘地で6月10日から、播種が始まっており、ピークは6月下旬である。
マルセイユメロンは、、三里浜砂丘地では6月7日から出荷が始まっている。アブラムシ類、ハダニ類が少発である。

葉菜類
(1) 軟弱野菜
福井地区では、5月上旬播種のホウレンソウを35~45日で収穫中である。

2 露地野菜

果菜類
(1) スイカ
三里浜砂丘地では、4月上旬定植で 平年よりやや遅い5月25日から開花した。坂井北部丘陵地では、4月中旬定植で5月下旬から開花し(平年並み)、球径 15~20㎝になっている。ともに、5月19~20日にかけての強風により、着果が遅れたり、草勢が弱まった圃場がある。

一寸ソラマメ
坂井地区では、6月9日で出荷終了した。

スイートコーン
福井地区では、永平寺町の4月下旬定植で、絹糸抽出は6月10日からとなっている。
6月26日から収穫開始予定である。旧清水町の4月下旬定植で、草丈150㎝、絹糸抽出は6月中旬からとなっている。
アワノメイガが一部少発である。

葉菜類
(1) ブロッコリー
福井地区では、6月上旬から出荷が始まり、7月上旬まで続く見込みである。

(2) ネギ
3月下旬定植では、坂井地区で葉鞘径が14~17㎜である。
4月上旬定植では、福井、坂井地区で葉鞘径が11~12㎜である。
4月中・下旬定植では、坂井地区で葉鞘径が8~12㎜である。
5月上旬定植では、坂井地区で葉鞘径が6~10㎜となっている。
4月の低温で生育が遅れていたが、5月の高温により生育が回復し 、6月の定期的な降雨により肥大が進んでいる。
さび病が微発、萎凋病が局中発、白絹病、軟腐病が局微発、アザミウマ類が中~少発、ハモグリバエ類が少発、ネキリムシ類が少~微発である。

(3) キャベツ
坂井地区では、越冬初夏(5~6月)どりは継続出荷中である。また、春植え6月どりは、6月24日から出荷予定である。
菌核病が少発、ヨトウムシ類が局中発、アザミウマ類が局少発である。

根菜類
ダイコン
三里浜砂丘地では、6月17日に出荷終了した。

タマネギ
福井地区では、6月15日から中生の収穫が始まり、6月29日で終了する見込みである。肥大は良く、2L、3L 中心の大玉傾向である。
坂井地区では、収穫が6月14日頃から始まっている。昨年より大玉傾向である。

ラッキョウ
三里浜砂丘地では、一年掘りは6月14日で出荷終了している。三年子は6月6日から収穫が始まり、7月上旬まで収穫見込みである。

ニンジン
三里浜砂丘地では6月17日から収穫開始予定である。

ニンニク
福井地区では、6月11日から収穫が始まり、6月25日で終了見込みである。肥大は平年並みで良好であった。

対 策

梅雨時期は、降雨による湿害を防ぐため、ハウス周辺部の排水対策を徹底するとともに、換気と誘引整枝、摘葉等により風通しをよくして、病害の発生予防と拡散防止に努める。
なお、梅雨明け以降は、急激に晴れて暑い日が多くなり、時として猛暑日が続く場合があるので、盛夏期に備えて寒冷紗の設置等の高温障害対策や露地野菜における少雨干ばつ対策についてもかん水器具点検や準備など事前に行っておく。
今後病害虫発生が多くなるため、農薬による防除回数も増えてくるが、耕種的防除も取り入れながら農薬の適正使用に努める。

1 施設野菜

果菜類
(1) 抑制作の育苗
ウイルス病を予防するため、育苗を行うハウスは開口部を防虫ネット等で被覆する。
また、徒長を防止するため、保水性の良い床土を用いて、かん水量が過剰にならないように留意する。さらに、換気を十分に行うとともに、苗どうしが過密にならないように生育に合わせて、鉢間隔を広くするなど健苗の育成に努める。

(2) トマト
換気を十分に行うことでハウス内気温の上昇を防ぎ、摘葉と合わせて風通しをよくすることで、葉かび病、灰色かび病、うどんこ病等の 発生を抑制する。ただし、病害の発生を確認した場合には、直ちに防除に努める。なお、突然の豪雨による裂果を防止するため、ハウス周囲の排水溝の整備をしておく。
抑制作の施肥は、前作の肥料残効を考慮(必要に応じて土壌分析)して、適正な施肥量を決定する。過剰な窒素は、過繁茂や心止まりの原因になるので注意する。
トマト黄化葉巻病の発生防止と蔓延を防ぐために、媒介昆虫であるタバココナジラミの発生防止策を徹底する。①前作終了直後に施設内を蒸し込んでおく。②ハウスのサイド等に防虫ネットを設置しておく。③定植時に粒剤を施用して発生を抑制し、発病株を見つけたら早期に除去することにより被害を抑える。④黄色粘着板等を活用してタバココナジラミの発生予察を活用しながら適確な防除を行う。

(3) キュウリ
草勢が低下してくると曲がり果や尻細り果等が多くなるので、着果量を考慮しながら追肥、かん水を行う。また、病害予防のため、親づるの摘葉、子づるや孫づるの整枝等を行って日当たりや通風をよくするともに、換気を十分に行い灰色かび病やべと病の発生を抑える。
なお、摘葉は1度に多く行うと草勢を低下させるので、1回当り2枚程度とする。

(4) ミディトマト
大雨による糖度低下や裂果を防ぐため、ハウス周囲の排水溝を整備してハウス内への浸水を防ぐ。ただし、過度な乾燥状態が続くと、草勢の低下、上位葉での針葉の発生となり、花落ちや収量・品質の低下につながるため、土壌水分(畝内の土の湿り具合)を確認しながら適宜かん水を行う。
また、収穫時の軟化果の発生を防ぐため、ハウス換気(肩換気塔 )や遮光を行って果実温を下げるとともに、適期収穫に努める。さらに、葉かび病、オンシツコナジラミ、ミカンキイロアザミウマ等の防除を徹底する。
抑制作では、定植時期が高温期となるため、定植前に十分かん水して土壌水分を確保するとともに、適切な遮光を行って活着を促進させる。活着遅れや極端な萎れは、花落ちや着果不良、上段花房の花数減少の原因となるので留意する。特に、プラグ苗による定植は、十分に活着するまでは、根が地下深くに伸びるように、手かん水等でこまめなかん水を行う。
トマト黄化葉巻病対策については、(2)トマトを参照する。

(5) ネットメロン
定植する苗は、活着の促進や高温期の草勢確保のため、2.5葉期程度の若苗を植え付ける。定植は、温度の下がった夕方か曇天日に行う。さらに、ウイルス病予防のため、ハウスの出入口やサイドに防虫ネットを張って、アブラムシ類、アザミウマ類の侵入を防ぐ。

(6) イチゴ
ランナーが出始めたら、込み合わないように配置する。必要苗数が確保できた時点でランナーの摘心を行う。ポットによる苗づくりは、7月下旬から8月上旬にかけて、9cm のポリポットに市販の培土を詰めて苗受けとして配置し、必要苗数(目安 850 株/a)が確保できた時点でランナーを切り離す。その後、 苗が徒長しないように苗鉢を15㎝間隔で広げながら育苗を行う。
ダニやアブラムシ、うどんこ病、炭疽病等は栽培期間に発生すると、壊滅的な被害になることが多い。そのため、育苗期間中には予防散布を行い、薬剤抵抗性が出ないように同一系統の薬剤の連用はしない。

葉菜類
(1) ホウレンソウ
高温期に播種する場合、立枯病や萎凋病等の病害の発生が多くなる。このことから、必ず播種前には土壌消毒を行っておく。播種時に十分かん水し、その後4葉期頃まではできるだけかん水を控える。
なお、土壌の高温や乾燥によって発芽が不安定になりやすいので、黒寒冷紗で遮光を行って地温を下げ、土壌水分を安定させる。 また、高温によって徒長しやすくなるため薄播きをするとともに、収穫適期日数が短くなるので、段播きの実施等で計画的に収穫できるようにする。

(2) コマツナ
ハウスの出入り口やサイドに寒冷紗を張り、コナガ、アオムシ等の侵入を防ぐ。また、ホウレンソウと同様に薄播き、段播きを行う。また、キスジノミハムシの侵入防止のため、0.8mm 目合いの防虫ネットを使用する。

2 露地野菜

果菜類
(1) スイカ
降雨後につる枯病、炭疽病等の病害が蔓延する傾向が見られる ため、圃場排水をよくして根の衰弱を防ぐ。晴れ間を見て、必ず予防散布を徹底して健全な葉を確保する。また、果実が10㎝程度の大きさになった頃、玉直しをしてスイカシートを敷く。
なお、梅雨明け以降に、草勢低下が見られる場合は、果実にわら等で日除けして直射による日焼け果を防止する。

(2) ナス、ピーマン
圃場排水をよくして根の衰弱を防いて草勢を維持しつつ、品質のよい果実を長期間収穫するためには、肥効が途切れないように収穫量を見ながらこまめに追肥を行う 。梅雨明け後は、敷きわらを行って畦の水分保持と地温低下を図る。また、晴天が続く場合にはかん水を行って、通路が常に湿っている程度の土壌水分を確保して、草勢を維持する。ただし、生育が進むにつれて枝葉が込み合ってくるので、 誘引や整枝によって草勢を安定させ、下葉の摘葉により風通しを良くする。ヨトウムシ、アブラムシ等の害虫の発生が見られた場合は、早期防除に徹する。
草勢の判断基準として、ナスでは長花柱花と中花柱花が混在している状態であれば、ほぼ適正な草勢であると判断できる。

(3) キュウリ
収穫量に合わせた追肥を適宜行う。また、過度な摘葉を避けて草勢低下を防ぐ。 ただし、込み合ったところは草勢を見ながら適宜摘葉を行い、風通しをよくするとともに、べと病等の予防散布に努める。なお、曲がり果、尻細り果、花落ち部が丸くなった果実の増加が見られるときは、草勢が低下してきたと判断できるので追肥が遅れないように注意する。

葉菜類
(1) ネギ
ネギの難病害である軟腐病、白絹病は、夏期の高温多湿条件で多発しやすくなり、特に乾燥状態が続いた後に過湿状態が続くと激発する。さらに、排水不良の圃場では多発しやすいため圃場排水をよくし、水田圃場では早めに粒剤等を散布して予防に努める。
また、追肥や土寄せが遅れないように計画的に作業を行う。

(2) キャベツ、ブロッコリーの育苗
ペーパーポットやセルトレイを利用し、市販の専用培土を用いて播種を行う。なお、播種から20~25日で2.0~2.5葉期の苗に仕上がるため、定植日を考慮して播種日を決める。育苗管理は、底面が平らな育苗箱等に載せたトレイに 播種し、かん水を行った後パレットに並べる。それを1段にして8段程度重ね、格納庫等の涼しい場所に置いておく。一番上には肥料袋等をかけて 、重しをして乾燥を防ぐ。播種してから2日後に、少し発芽して土が盛り上がっているのを確認したら、トレイをハウスに移動して1枚ずつ並べる。基本的には遮光せずに管理する。
なお、高温時の苗の徒長を防ぐためには、過剰なかん水を避け、使用する培土はやや肥料分の少ないものを選び、育苗期後半に1~2回追肥して仕上げるようにする。

いも類
(1) サトイモ
7月上旬頃より子ズイキが発生し、放置しておくと品質が低下するため、2葉期まで刈込みを行う。また、土寄せも随時行う。土寄せが遅れると、イモが緑化して商品価値がなくなるので遅れないようにする。孫いもの着生期となるため、土壌水分が必要な時期となる。梅雨明け後は圃場が乾きやすくなるので、圃場の乾燥状態を見て適宜に畝間かん水を行う。ただし、日中は落水し、湛水状態にならないように管理する。

 

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