平成30年10月の現況と11月の対策(野菜)

福井県HPより

http://www.pref.fukui.jp/doc/noushi/kongetsu/kongetsu2018_d/fil/yasai11.pdf

現 況 (30年10月20日現在)

1 施設野菜

果菜類
(1) トマト
抑制栽培は、坂井地区では5~6段果房、福井地区では3段果房を収穫中である。
うどんこ病、すすかび病、灰色かび病、葉かび病が微発、オオタバコガ、コナジラミ類が微発である。

(2) ミディトマト
抑制栽培は、福井、坂井地区では、着色速度が緩慢で、収穫終盤から終了となっている。
坂井地区の促成長期どり栽培では、9~10段果房が開花中で3~5段果房を収穫中である。
葉かび病が微発、コナジラミ類が少~中発である。

(3) アールスメロン
収穫は、坂井北部丘陵地では10月13日、三里浜砂丘地では10月12日でほぼ終了している。玉の大きさは、昨年よりやや小玉傾向であった。

(4) キュウリ
福井地区では10月20日でほぼ収穫終了している。南越、二州地区では、継続収穫中である。
うどんこ病、べと病が少発、褐斑病が微発、ハモグリバエ類、ヨトウムシ類が微発である。

(5) イチゴ(高設)
福井、坂井地区では、定植後の生育は順調である。定植の早いところでは、第1果房が着果しており、11月上旬から出荷を予定している。
炭そ病、うどんこ病が微発、アブラムシ類が局少発である。

葉根菜類
(1) 軟弱野菜
福井地区のホウレンソウは、9月上旬播種後約40日で収穫となっている。

2 露地野菜

葉菜類
(1) ネギ
4月中下旬定植では、坂井地区では、葉鞘径が18~30㎜で、収穫中である。
5月上中旬定植では、福井地区で、葉鞘径が20~22㎜となっている。
9月の降雨により土寄せ作業が遅れており、生育は平年より遅くなっている。
軟腐病が少~中発、白絹病が微~少発、萎凋病、さび病が微発、ハモグリバエ類が微~中発、アザミウマ類、ヨトウムシ類が微~少発である。
越冬どりは、奥越地区では、葉鞘径が12㎜程度になっており、ほぼ平年並みの生育である。ハモグリバエ類が少発である。

(2) キャベツ
坂井北部丘陵地では、10月5日から収穫が始まっている。
各地区の水田地帯では、10月9日から順次収穫が始まっている。収穫開始は、平年より遅い。株腐病、黒腐病が微~少発、菌核病が微発、ヨトウムシ類オオタバコガが微~少発である。

(3) ブロッコリー
福井、坂井地区では、8月上旬定植が10月中旬から出荷が始まっている。
黒腐病、根こぶ病が局少発、オオタバコガ、ヨトウムシ類が微発である。

根菜類
ダイコン
三里浜砂丘地では10月11日から、坂井北部丘陵地では10月下旬から出荷が始まっている。9月の天候により、生育は昨年より10~14日遅くなっている。
カブラハバチ、キスジノミハムシ、コナガ、ハイマダラノメイガが少発である。

ニンジン
坂井北部丘陵地、三里浜砂丘地では、早いところで本葉8枚、草丈25㎝で、 生育は平年より1~2葉遅い。

ラッキョウ
三里浜砂丘地では、三年子栽培の定植作業は10月中旬で終了した。

タマネギ
坂井地区では、10月25日から定植が始まる予定である。

 

対 策

11月に入ると気温の低下が日々大きくなってくる。月平均気温を見ても、上旬では最高気温18℃、最低気温9℃が、下旬では最高気温13℃、最低気温5℃とハウス内では暖房が必要な温度になってくるため、暖房器具等の点検を早めに行っておく。また、時として寒気による霜や降霰による被害が発生することもあり、日々の気象の変化に留意する。適切な肥培管理や収穫作業を実施することで、生育遅延や収穫遅れによる品質低下の発生防止に努める。また、越冬野菜については、圃場の排水対策を徹底するとともに、適期定植を行って越冬前の生育確保に努める。

1 施設野菜

(1) トマト・ミディトマト
温度低下による果実着色の遅れや裂果を防ぐため、内張りカーテンを設置して保温を行う。暖房機設置ハウスでは、最低気温10℃以上の確保を目安に暖房を開始する。また、ハウス内湿度は60~80%で管理する。特に夜~朝にかけての多湿は、裂果を誘発するので注意する。

(2) 軟弱野菜
ホウレンソウ、コマツナ等を11月に播種する場合は、低温期で生育期間が長くなることから内張りカーテンを設置してハウスの保温を行う。また、べと病等の発生予防のため抵抗性品種を用いるとともに、厚まきやかん水を控えて過湿にならないようにする。
コカブは低温期になると葉が伸びにくく、内張りカーテンを設置してハウスの保温に努める。

(3) イチゴ
ハウス内温度が12℃を下回る頃から、カーテン等による保温と暖房による加温を開始し、夜温の確保に努める。また、老化葉はうどんこ病やハダニ等の発生源となるため適宜摘葉する。なお、予防散布により病害虫の発生防止に努める。

(4) 収穫後の圃場管理
ア 収穫終了後、病害虫を次年度に持ち越さないよう、罹病株等の残渣を圃場外へ持ち出すとともに、圃場清掃に努める。また抜根時に根部の病虫害等の有無を確認し、必要に応じて対策を講じる。

イ 収穫終了後、土壌診断により残肥量や肥料バランスを確認し、次作の施肥管理の参考とする。また、堆肥等の有機物を施用して土作りを行う。

ウ 使用済みの資材は消毒して収納し、次年度の病害発生の原因にならないようにする。また、作付けの終了したハウスは速やかにビニールを外す。

2 露地野菜

(1) 一寸ソラマメ
無マルチ栽培では11月下旬~12月上旬に追肥を行う。また、不織布等をトンネル被覆して株を保護する。なお、排水溝を整備して湿害を防ぐ。

(2) キャベツ
秋まきキャベツは、11月上~中旬に温暖な日を選んで定植する。なお、定植が遅れると地温が低下して活着が悪くなり、越冬率が低下するので注意する。越冬前に必要葉数を確保する。

(3) 白ネギ
さび病の発生が予想されるため、収穫予定日をふまえて薬剤を選択し、予防的防除を行う。

(4) タマネギ
生育量を確保するため、11月上旬までに定植する。

(5) ラッキョウ
白色疫病の発生期となり、特に植付け時期の遅いものや、過湿になりやすい圃場では発病しやすいため、防除薬剤による予防散布を行う。

 

施設園芸 省エネルギー対策

農林水産省の「施設園芸省エネルギー生産管理マニュアル 改訂版」を活用して、省エネ生産に努める。また、チェックシートを実践する。

 

1 暖房機の点検・清掃

(1) 暖房装置のメンテナンス
施設園芸において必要不可欠な暖房装置ですが、当然機械であるため経年劣化による暖房効率の低下や故障などのトラブルの発生は止むを得ないものであります。それらを最小限に抑え長期間使用するためには、定期的な点検や清掃が欠かせません。
このため、最低でも1年に1回は暖房装置の点検・清掃を実施し、暖房装置の加温能力を最大限に引き出すとともに、省エネルギー対策に努めましょう。

2 適切な温度管理の準備

(1) 施設園芸作物の適温管理
作物には、品目毎、品種毎、生育ステージ毎に生育適温と言われる最も良好な生育を示す温度域があります。このため、作物の生育適温を無視した過度の省エネルギー対策により、作物の生育不良や生産物の品質低下、収量減を招いては意味がありませんので、栽培している作物の生育適温の確認を行いましょう。

(2) 天敵資材や花粉媒介昆虫の活動適温
近年の施設園芸において省力化や品質向上に大きな役割を果たしている天敵資材や花粉媒介昆虫にも活動適温があります。天敵資材・花粉媒介昆虫の種類ごとに活動適温が異なりますので、使用する際は必ず事前に活動適温を確認しましょう。

(3) 暖房装置の温度センサーの点検
暖房装置は、設定された暖房温度になるよう自動運転しますが、温度センサーが感知する温度が暖房の開始・停止を決定することとなりますので温度センサーが正常に作動しているか必ず確認しましょう。また、温度センサーの設置位置は、作物の生育にとって重要である成長点付近などの適切な高さに設置しましょう。

3 温室の保温性の確保

(1) 採光条件の点検
採光性を向上させると温室内の気温・地温上昇をもたらし、省エネルギー化につながります。

ア 温室内の採光性を確保するため、外部被覆資材に汚れ等が付着していないか確認しましょう。

イ 温室内外に採光を妨げるような資材や機材がないか確認しましょう。

(2) 温室の外張被覆の点検
ア 温室の外張被覆の隙間や破れの点検

イ 天窓や側窓、入口の破損や隙間の点検

ウ 被覆資材留具の緩みの点検

エ 換気扇のシャッターの隙間への冬期夜間の目張り

(3) 温室の内張りカーテンの点検
ア 温室内に内張りカーテンを展張することで温室内の保温効果は一層高まります。

イ 内張りカーテンの保温効果を最大限に発揮させるには、カーテンの破れやつなぎ目、カーテンの裾部に隙間ができないよう十分に注意する必要があります。

ウ パイプハウスの外張被覆に2枚のフィルムを重ね、その間にブロワで空気を吹き込んで断熱層(空気膜)とした空気膜ハウスについても、内張りカーテンと同等以上の省エネルギー効果が見込めます。

(4) 温室内の温度ムラの点検
ア 送風ダクトの適切な設置
温風ダクトを適切に設置して温室内の温度ムラを極力なくしましょう。

イ 循環扇(攪拌扇)の設置
温室内の温度や湿度の分布ムラをなくし効率的な暖房が可能となります。また、植物表面の乾燥を促し結露が発生しにくくなるため、病害の発生を抑制する効果も期待できます。

 

4 施設園芸省エネルギー生産管理チェック項目

暖房機の点検(加温シーズン終了後又は加温シーズン前)
□暖房機の熱交換面(缶体)の清掃をしましたか。
□バーナーノズル周辺(ディフューザー周辺)の清掃をしましたか。
□定期的なバーナノズルの交換をしましたか。
□エアーシャッターで空気量の調整をしましたか。

 

適温管理のための点検(加温シーズン入りしてから)
□暖房装置の設定温度と実際の温度にずれがないか確認しましたか。
□作物の適温を確認して温度設定しましたか。
□暖房装置の温度センサーは、適正な位置に設置されていますか。
□ハウス内に温度ムラはありませんか。
□変温管理を行っていますか。
□送風ダクトが適切な本数や配置になっていますか。
□天敵資材や花粉媒介昆虫の活動適温を確認しましたか。

 

保温管理のための点検(加温シーズン中)
□被覆資材は汚れていませんか。
□外張被覆資材及び天窓、側窓、施設の入口に破れや隙間はありませんか。
□被覆資材留具に緩みはないですか。
□温室内外に採光を妨げるようなものを置いていませんか。
□内張カーテンに破れはありませんか。
□内張カーテンのつなぎ目、軒部カーテンのつなぎ目に隙間はありませんか。
□内張カーテンのすそ部に隙間はありませんか。(特に夜間、暖房装置の稼働時)
□内張カーテンの開閉は、日長(日の出・日の入り時刻)に応じて調節していますか。
□内張カーテンを設置していますか。
□内張カーテンは多層化していますか。
□換気扇のシャッター隙間に目張をしていますか。
□マルチを利用していますか。

 

お問い合わせ先

福井県農業試験場
電話番号:0776-54-5100
ファックス:0776-54-5106
メール:noshi@pref.fukui.lg.jp
〒918-8215 福井市寮町辺操52-21
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