福井県 6月の農業技術情報

野菜 実 況 …(平成28年5月20日現在)

福井県HPより

1 施設野菜

果菜類

(1) トマト
農家家族イラスト福井地区では、2月下旬定植の早いもので6段果房が開花盛期で5月中旬から収穫開始(平年並み)で、選果場が稼働している。
コナジラミ類が一部微発である。

(2) ミディトマト
福井、坂井、南越地区の3月中旬定植のものは、6~8段果房が開花期となっており、4~5段果房が着果期となっている。
葉かび病が微~少発、アザミウマ類が微発である。

(3) キュウリ
3月中旬定植の福井地区は継続収穫中である。
うどんこ病、菌核病、褐斑病が微発である。

(4) ハウススイカ
三里浜砂丘地では、開花は4月18日から始まり盛期は4月20~30日である。
アブラムシ類、ハダニ類、つる枯れ病が少発である。

(5) メロン
プリンスメロンの開花交配は4月12日から行われ、早いところで5月15日から出荷開始となっている。
アンデスメロンの開花交配は4月25日から行われ、着果は概ね良好である。
坂井北部丘陵地、三里浜砂丘地のマルセイユメロンの開花交配は、4月12日~5月初旬にかけて行われ、早いものでネット発生期となっている。定植時期が後半のもので、草勢が強めとなり着果不安定であるものの、肥大は概ね良好である。
アールスメロンは、坂井北部丘陵地では4月21日から開花が始まり、平年より3~4日早くなっており、着果・肥大は良好である。
アブラムシ類、つる枯れ病が少発である。

葉根菜類

(1) 軟弱野菜
福井地区は、4月上旬播種のホウレンソウを約40~45日で収穫中である。ホウレンソウケナガコナダニが微発である。

(2) ダイコン
三里浜砂丘地は、収穫開始が平年並みの4月27日からとなった。

2 露地野菜

果菜類

野菜イラスト1スイカ
トンネル除去開始が、坂井北部丘陵地では5月15日から、三里浜砂丘地では5月14日から行われた。4月17日の強風でトンネルがめくれて地上部が傷付つき、初期 生育にばらつきが見られた。

カボチャ
坂井地区は、5月9日頃からトンネル除去を開始しており、子づるは16節で節間は短めである。

一寸ソラマメ
坂井地区では5月17日から収穫が始まっている。
赤色斑点病が少発である。

スイートコーン
福井地区は、旧清水町で4月26日から順次定植され、生育の早いもので草丈28~30cm、葉数5.5~6.5枚になっている。

葉菜類

ブロッコリー
3月下旬から4月上旬定植の福井、南越地区では、早いもので5月15日から収穫しており、生育はやや早めになっている。
タマナギンウワバが少発、アブラムシ類が微発、アオムシ が局部微発である。

ネギ
3月下旬定植では、葉鞘径が福井、坂井地区で8.5~9.0㎜である。4月上旬定植では、葉鞘径が福井、坂井地区で7 .8~8.5㎜となっている。4月中旬定植では、葉鞘径が福井、坂井、奥越地区 で3.5~5.0㎜である。

キャベツ
越冬初夏(5~6月)どりでは、坂井地区の水田地帯が5月9日から、坂井北部丘陵地では5月13日から収穫が始まっている。越冬前の生育が進み外葉が小さいうちに結球が始まったため、小玉傾向である。また、春植え6月どりでは、4月6日から定植が行われており結球始めとなっている。
アオムシ、コナガ、タマナギンウワバが少発である。

根菜類

ダイコン
三里浜砂丘地は、5月15日から出荷開始でピークは5月18~22日となっている。

タマネギ
福井地区は、草丈90㎝、葉数9枚、球径8.5㎝となっている。抽苔は多い圃場で1~2割発生している。坂井地区では、草丈70~80㎝、葉数9枚、球径4.5~5.0㎝である。
軟腐病が一部中発、黒点葉枯病が少発、べと病が微発である。

ラッキョウ
土付き一年掘りラッキョウ三里浜砂丘地は、生育量が昨年より大きいものの、強風により地上部が傷付き肥大が緩慢となったため、分球数は一年掘りで平年並み、三年子でやや少なめとなっている。一年掘りは5月20日から収穫が始まっている。なお、三年子は6月4日から出荷予定となっている。

カンショ
坂井地区は4月末から定植開始となっている。丹生地区では4月下旬から順次定植された。

ニンジン
坂井北部丘陵地は本葉5~6枚、三里浜砂丘地では4月17日の強風により生育が遅延し、生育の早いもので本葉5~6枚となっている。

ニンニク
福井地区は、草丈90㎝、生葉数10枚、球径5㎝で、球の肥大は平年より早い。
さび病が中発、春腐病が少発である。

対 策

汗をかく男性農家 イラスト5月は、非常に強い風が吹いた日があったものの気温が高く推移したため 、生育は順調に経過している。ただし、例年より害虫の発生が早まっていることから 早期発見、早期防除に努める。これから梅雨時期に入ると曇天が続き、草勢も軟弱になりやすく病害も多発する。また、降雨が続き土壌水分が過多になることで、根群が衰弱し草勢の低下を招きやすくなる。さらに、急激な土壌水分の変化は、果菜類の食味低下や裂果を発生させる要因となり、品質、収量低下の原因となる。このことから、梅雨入り前には、再度排水対策を徹底するとともにハウス換気に留意する。また、草勢を見ながら整枝、摘葉、摘心、追肥、防除等の適正な肥培管理を行なう。

1 施設野菜

果菜類

(1) トマト
上段果房の肥大期となるので、土壌水分を確保し、込み合った部分の葉を摘除、剪葉する。換気を十分にしてハウス内の気温や湿度を下げ、養分消耗の抑制と葉かび病、灰色かび病等の発生防止に努める。また、土壌水分の急激な上昇は裂果の原因になるので、ハウス周囲の排水溝を整備して降雨等の浸透を防ぐ。

(2) ミディトマト
ミニトマト20160530日照不足と夜間高温が続くと糖度の上昇が悪くなるので、ハウス換気とともに込み合っているところでは摘葉を行う。かん水を控えめにすることで糖度の上昇を促進させる。しかし、水田地帯のハウスでは、周辺水田からの入水や降雨による地下水位の上昇が糖度低下や裂果の原因となるので、ハウス周囲の排水溝等を整備し、ハウス内への入水を防ぐとともにハウス内土壌の乾燥に努める。更に、病害虫の発生時期と重なるため、葉かび病、灰色かび病、オンシツコナジラミ、アザミウマ類等の防除を徹底して、健全 葉を維持し、草勢や果実品質の低下を防ぐ。特に、アザミウマ 類は金粉果の発生原因やトマト黄化えそウイルスを媒介するので注意する。なお、トマト黄化葉巻病は、タバココナジラミにより永続的に伝搬されるので、防虫ネットの設置よる侵入防止と発生初期の徹底防除を図る。

(3) キュウリ
草勢が急激に低下すると、曲がり果や尻細り果等が多くなるので、着果量を考慮しながら追肥やかん水により草勢維持を図る。また、親づるの摘葉、子づるや孫づるの整枝等を行って日当たりや通風を良くするとともに、ハウス換気を十分に行うことで生育の安定と灰色かび病やべと病等の発生防止に努める。なお、摘葉を行うときは、1回に多くの葉を摘除すると草勢を低下させるので、1回当り2枚程度までとする。

(4) スイカ
玉の肥大促進のため、開花後25日間程度は土壌水分を確保するが、その後は糖度上昇を促進するためかん水は控えめにする。しかし、極端な草勢低下は食味を悪くするので、収穫期まで著しく草勢が低下しないよう草勢を見ながらかん水を行う。また、果実の肥大盛期を過ぎて再びつる先に着果を確認した場合、収穫する果実の肥大や品質を低下させるので必ず摘果 する。さらに、収穫の2週間程度前には玉直しをして果実底部の着色を促すとともに、病害虫防除を行って健全葉を確保する。

(5) ネットメロン
ネット完成期以降の養水分過剰は、2次肥大による稜角果や微細なネットが発生する原因となる。また、収穫前の土壌水分過剰は糖度不足や裂果の原因になるので、かん水は控え目にする。しかし、極端な土壌乾燥も石灰吸収抑制や草勢低下による発酵果の原因となる(低温が続く場合も発酵果の発生を助長する)ので注意する。なお、草勢低下につながるつる枯病、菌核病等の防除は事前に対処する。

葉根菜類

(1) 軟弱野菜
ホウレンソウ等は高温によって急激に生育が進むため、収穫遅れにならないよう計画的な収穫に努める。なお、これから播種する場合は、高温や日照不足によって徒長しやすくなるので播種密度を下げるとともに、換気を十分に行い多かん水は避ける。また、高温での栽培のため収穫適期幅が狭くなるので段播きを徹底する。

2 露地野菜

果菜類

(1) スイカ
wpid-wp-1435804859279.jpeg梅雨入り前の6月上旬までに一斉着果させる。着果後は早めに追肥を行い、かん水量を増やして果実肥大を促す。着果が梅雨に入る場合は、花が雨に遭わないようにトンネル等で雨よけをしながら着果を促す。また、ソフトボール大になったら果形の良いものを2つるに1果を残し、後は摘果し着果標識を立てる。さらに、着果後は根群発達が悪くなり収穫前の急激な草勢低下や病害を発生 しやすくなる。このことから、着果節位よりつる先の側枝を放任して根群の維持を図るとともに、つる枯病等の病害防除を徹底 し草勢維持を図る。

(2) ナス、ピーマン
収穫開始頃から追肥を始めるとともに、土壌水分を確保し て、草勢の維持と果実品質の向上に努める。特に土壌水分の不足は、果実肥大を悪くするだけでなく、日焼け果や尻腐れ果の発生を助長するので、畦間(通路)が常に湿っている程度 とし、必要に応じかん水を行う。また、梅雨から盛夏を越えて秋まで長期に栽培されるナスやピーマンは根群の健全化が特に重要であり、肥料切れをしないように追肥をするとともに排水対策を徹底する。さらに、病害虫防除を徹底して健全葉の維持確保に努める。

(3) キュウリ
初期生育確保のため主枝は7節目位から着果 させ、収穫始め頃から追肥を行う。梅雨期に入るとべと病が発生しやすくなるので、込み合ったところの摘葉を行って通風を良くするとともに予防散布を徹底する。なお、耕種的防除として、稲ワラなどによるマルチも雨による泥はねを防ぎ病害の発生を軽減させるため利用する。

(4) カボチャ
親づるでは12~15節、子づるでは8~ 10節に着果させるので、着果節位までの側枝や雌花は早めに除去する。また、開花期に訪花昆虫が少ない場合は午前 9時頃までに人工交配を行う。1番果の着果が確認されたら次の果実 は摘除する。果実が野球ボール大になった頃に草勢が弱くつる先が立っていない場合には、つる先付近に追肥を行う。

葉菜類

ネギ
草丈や葉鞘茎の伸びを確認しながら、天候を見計らい追肥、土寄せ作業を行う。梅雨入り前に、圃場周辺の排水対策を再確認するとともに、軟腐病、白絹病対策として粒剤の散布を必ず行う。

いも類

カンショ
植付けが遅れると地温が上がりすぎていもの形成が悪くなるので、6月中旬までに定植を終える。また、定植は曇天や夕方に行い、株元に土を置いて萎れた葉がマルチに接しないようにする。

3梅雨入り前および梅雨入り後の管理

(1) 草勢維持
曇りのち雨イラストア ハウス回りや圃場周囲の排水溝、圃場内の畝間を整備し、雨水が速やかに排水し、圃場内や畝間等に滞水しないようにする。
イ 草勢、葉色、果実肥大速度等を見ながら 追肥を行う。
ウ 夜間が高温となる時は、換気を十分に行って呼吸による養分消耗を抑制する。
エ 整枝、摘葉等により採光を良くする。

(2) 病害虫防止
ア ハウスの破損部分を早急に補修し、雨漏りによる作物への濡れを防ぐ。
イ 暴風雨時は、ハウスを閉めて雨が吹き込まないようにする。
ウ 整枝、摘葉等は晴天日に行い採光、通風を良くする。
エ マルチや敷きワラをして雨による作物への土の跳ね上がりを防ぐ。
オ マルチ上に水溜りができる場合には、穴を開けて排水する。
カ 雨が続く場合には、雨の止み間をみて病虫害の予防散布を行うこと。

お問い合わせ先

福井県農業試験場
電話番号:0776-54-5100
ファックス:0776-54-5106
メール:noshi@pref.fukui.lg.jp
〒918-8215 福井県福井市寮町辺操52-21
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