福井県HP 「今月の農業技術」より
農作業イラスト6野菜、花き、果樹、畜産に関する栽培技術情報です。
県内の生育状況を踏まえ今後の栽培管理について情報を提供します。

その中でも野 菜を紹介します。

実 況…(28年1月20日現在)

 1 施設野菜

軟弱野菜

福井地区のホウレンソウは、11月中旬播種が約70日で収穫中となっている。

コカブ

三里浜砂丘地は、暖冬の影響で生育や肥大が早まっており、2月出荷用が1月に収穫されている。コナガが局中発である。

2 露地野菜

(1) ニンジン

坂井北部丘陵地は、12月末でおおむね終了した。三里浜砂丘地では、12月末までに7割収穫され残りを収穫中である。肥大が遅くM中心の収穫となっている。

(2)カンショ

坂井北部丘陵地は、キュアリング品を継続出荷中である。

対 策

1 施設野菜

果菜類の定植が2月中旬~3月下旬にかけて行われるが、定植以降、極端な低温(寒波の戻り)や降雪があった場合には、定植苗の活着不良や初期生育の遅れが心配される。特にトマトでは低段果房の着果不良、チャック果・窓あき果の発生、生長点の芯止まり等の影響が懸念される。半促成栽培の果菜類については、定植前からの地温確保に努めるとともに、定植後の苗活着が順調となるよう特に低温時の保温管理を徹底する。

2 露地野菜

越冬野菜の追肥は、厳寒期、降雪期には停滞しているため、圃場の雪融け状況や気温の上昇を見計らい遅くならないよう適宜に行う。なお、圃場に雨水や融雪水による停滞水が見られる場合は、速やかに排水対策を行う。

3 育苗管理

 (1) 育苗管理

汗をかく男性農家 イラスト育苗は、生育ステージごとの生育適温を確保するとともに、日照の有無、かん水量やかん水時間に注意しながら健苗育成に努める。

<温度管理>
発芽温度は 28~30℃と高いことから、通常の育苗床とは別に温床線を密に張っておくとともに播種 2~3 日前から通電しておき適正温度を確保しておく。
発芽後は徐々に温度を下げながら管理する。だたし、苗の徒長防止のために温度を下げ過ぎると低温障害を発生させる場合があるので注意する。定植前 1 週間程度からは温度を徐々に下げながら、苗を低温に馴化させていく。

<接ぎ木管理>
接ぎ木を行う場合は、接ぎ木前日に十分な日射を受けていると活着が良くなるので、天候をみながら接ぎ木日を設定する。接ぎ木後数日間は、気温 25~28℃で管理し接ぎ木部の癒合を促す。これより低温では癒合が遅れ、高温では軟腐病等が発生しやすくなるので、接ぎ木後の温度管理には留意する。

<日照管理>
苗の徒長を防ぐため、育苗期間中では夜間や低温時以外はカーテンやトンネルを開放し光を当てるとともに、生育ステージに合わせながら株間を広げて、一株毎の日照量を確保する。

<かん水管理>
かん水は、必ず朝実施する。なお、多かん水は苗を徒長させやすいので、夕方には土の表面が乾く程度のかん水量とする。また、モミガラを多量に混合した鉢土は乾きやすいことから、かん水回数が多くなるが 1 回当たりのかん水量を少なくする。

耕す農家 イラスト<品目別管理>
① トマト苗
気温を日中 22~25℃、夜間 15~16℃を目標に徐々に温度を下げながら管理する。接ぎ木後数日間は気温 25~28℃で管理し、萎れを防ぐために有孔ポリのべたがけ被覆等を行う。また、夜間の保温のためにコモ等の保温資材をポリトンネルの上に掛けておくが、日中は高温にならなければ被覆資材を取り除いて光を当てる。本葉 3 枚までは、12℃以下にならないように管理する。定植前の苗の馴化においては、極端な低温に合うと奇形果やチャック果の発生が多くなるので、10℃以下にならないように管理する。生育が進むにつれ苗の日当たりを良くし、充実した苗に仕上げるため、鉢間隔を生育に応じて広げるが、特に、7~8葉期頃からは急激に葉が込み合うようになるので、鉢広げが遅れないようにする。

② キュウリ苗
気温を日中 25~28℃、夜間 18~20℃を目標に管理する。なお、台木のカボチャは気温を日中 20~25℃、夜間 14~15℃が育苗適温であるので、キュウリとは別の苗床を利用するのが望ましい。また、低温日に苗床のトンネルを裾上げ換気した場合には、苗床周辺部のキュウリがカンザシ苗となって生長が停止する場合があるので、トンネルは上部を開閉して温度を調節する。

③ スイカ、メロン
播種 2~3 日前から播種床に通電しておき、発芽適温 28~30℃を確保してから播種する。発芽後は気温を日中 25~28℃、夜間 18~20℃を目標に管理する。

(2) 定植の準備

トラクターと農家 イラストできるだけ早めに圃場準備を行い、定植までに十分地温を高めておく。

<排水>
ハウス周囲の排水溝を整備して、外部からの雨水の侵入を防ぐとともに圃場の乾燥に努める。

<地温確保>
定植1か月前頃には被覆をして、圃場の地温上昇を図っておく。また、耕起、施肥、畝立て等の作業も定植 10 日程度前には済ませておく。さらに、畝立てと同時にマルチ、トンネルを設置しておき、十分に地温を高める。なお、定植時の地温は、トマトでは 15℃以上、キュウリ、メロンでは 18℃以上に高めておくことが必要である。

<土壌水分確保>
圃場が乾いている場合は定植 2~3 日前に十分かん水しておき、地温低下を防ぐとともに地温を回復させる。

<保温>
内張カーテンを設置する。特に暖房を行う場合には、燃料の節減効果が大きい。

施設野菜

軟弱野菜
ホウレンソウはべと病予防のため、ハウスの換気を行いハウス内が過湿になることを避けるとともに、防除薬剤の予防散布を行う。

露地野菜

雨水、融雪水が圃場内に停滞しないよう排水を再度徹底する。ネギ、キャベツ、ブロッコリー、タマネギ、ニンニク、ラッキョウ等の越冬野菜の追肥については、融雪後早めに施用し生育促進を図る。

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