福井県 9月の農業技術情報(野菜)

福井県HPより

平成29年8月の現況と9月の対策(野菜)

現 況 (29年8月20日現在)

1 施設野菜

果菜類
(1) トマト
福井地区の半促成栽培は、8月中旬で収穫終了した。抑制栽培は、7月中旬から8月上旬にかけて定植され、福井地区では2~4段果房、坂井地区では生育が早いところで3段果房が開花中である。
アザミウマ類、コナジラミ類が少発である。

(2) ミディトマト
抑制栽培は、福井・坂井地区では、4~8段果房が開花中となっている。全体的に、草勢はやや弱めである。坂井地区の促成長期どり栽培は、7月中旬から8月上旬にかけて定植され、1~3段果房が開花中である。
葉かび病が微発、トマトサビダニが少発、アザミウマ類、オオタバコガが微発である。

(3) キュウリ
抑制栽培は、福井地区では8月17日頃から摘心を行っている。
うどんこ病が微発、ハダニ類が少発、アザミウマ類が少~微発 である。

(4) メロン
アールスメロンの抑制栽培は、三里浜砂丘地では早いもので7月23日頃から雌花が開花し、8月31日から収穫が始まる見込みである。
うどんこ病、つる枯れ病、べと病が少発である。

(5) イチゴ
福井、坂井地区の促成栽培は育苗中で、9月上・中旬に定植予定である。

葉菜類
軟弱野菜
福井地区のホウレンソウは、7月上旬播種が約30~45日で収穫となっている。高温のため、発芽・生育不良が見られる。

2 露地野菜

果菜類
スイカ
三里浜砂丘地では8月8日に出荷が終了した。

スイートコーン
福井地区では、8月中旬で出荷が終了した。

葉菜類
白ネギ
梅雨明け以降の高温と乾燥により伸びと太りは停滞しているものの、生育は平年並みである。
萎凋病が中発、白絹病、軟腐病が少~多発、葉枯病が少~中発、さび病が少発、黒斑病が微~多発、アザミウマ類、ハモグリバエ類が少~多発、シロイチモジヨトウが少発である。
福井地区では、8月17日に定植されている。

ブロッコリー
福井地区では8月10日から順次行われている。

根菜類他
ダイコン
播種が、三里浜砂丘地では8月11日から、順次始まっており、発芽は良好である。

ニンジン
三里浜砂丘地では、昨年より4日遅い8月9日から末まで播種予定である。

ラッキョウ
三年子の収穫は、平年並みの7月末に終了した。一年掘り栽培の定植が、8月10日から始まった。三年子栽培の定植は、9月上旬から始まる予定である。

対 策

9月の気象は、気温は平年並みから高く、特に後半は高くなる見込みである。降水量は平年並みから少ない見込みである。病害虫の発生は、引き続き多くなると予想されるので適期防除に努める。
また、台風の接近が予想される場合は、事前に十分な暴風対策、排水対策などを講じておく。

1 施設野菜

果菜類
(1) トマト
今後、5~6段果房開花期(収穫開始)に最も着果負担が大きくなってくることから、草勢が低下しやすく、果実の肥大不足や上段果房の着果不良を招くことがある。草勢維持のため、各段花房の開花期を目安に追肥とかん水を行う。また、葉かび病や灰色かび病、アザミウマ類等の早期防除に努める。

(2) ミディトマト
高温乾燥が続く場合は、草勢が著しく低下して着果不良や尻腐れ果が発生しやすくなるので、極端な節水管理は避けて、最上段開花果房直下の茎径が8mm 程度以下にならないように追肥とかん水を行う。なお、かん水は、日中は避け朝夕の涼しいときに行い 、かん水量は1日当たり1株1.5 ℓを目安として行う。また、葉かび病やトマトサビダニ、コナジラミ類、アザミウマ類等の防除を徹底する。

(3) キュウリ
定植後25~30日頃から収穫が始まるが、高温期間には果実発育が早いので、やや早めに収穫する。また、草勢が低下すると曲がり果、尻細り果等の発生が多くなり、中段の側枝発生が遅れやすいので、収穫量の推移や生育をみて追肥とかん水を行う。さらに、ハウスの換気や整枝、摘葉を徹底して病害虫の発生を抑える。

(4) メロン
開花期後2週間頃からネットが入り始めるが、ネット発生前にはハウス換気を十分に行って、果実の硬化を図っておく。また、ヒルネットの発生がみられるようであれば、かん水を控えて果実の肥大速度を抑える。なお、草勢が弱い場合は、かん水量を多くして果実肥大を促し、ネット発現を良くする。また、うどんこ病やウリノメイガ、ウリハムシ、アブラムシ等の防除を徹底する。

(5) イチゴ(高設栽培)
育苗期後半にうどんこ病、ハダニ類等の防除を 徹底し、本圃への持ち込みを極力抑える。病害虫が見られる苗は定植しない。 また、9月上旬から花芽分化を確認するとともに、確認後は直ちに定植する。

(6) 軟弱野菜
コナガ、アオムシ、ハスモンヨトウ、キスジノミハムシ等の害虫発生が多くなる時期なので、ハウスの出入口やサイドに寒冷紗を張って侵入を防ぐとともに、早期防除に努める。

2 露地野菜

葉菜類
(1) キャベツ、ブロッコリー
外葉の発育を促すとともに結球(花蕾)開始後、肥大が低下しないよう適宜に追肥を行う。また、肥大期に降雨不足で圃場が乾燥している場合は 、必要に応じてかん水を行う。 アオムシ、コナガ、ハスモンヨトウ等の発生を確認したら早期に防除を行う。

(2) 白ネギ
軟白長を確保するため、収穫予定日の20日前には最終の仕上げ土寄せをする。
なお、収穫は、試し掘りをして軟白長を確認した上で行う。収穫時期を迎えたネギは、収穫調製作業(作業時間や人員)を考慮しながら、収穫遅れとならないよう適期収穫に努める。白絹病や軟腐病、さび病、アザミウマ類、ハモグリバエ、ネギコガ、ヨトウムシ類等の防除を徹底する。

根菜類
ダイコン
間引き、追肥が遅れないようにする。また、アブラムシやキスジノミハムシ、ハイマダラノメイガ(ダイコンシンクイムシ)等の防除を徹底する。

タマネギ
育苗期に入るが、小苗では越冬性が悪く、大苗では抽 苔が多くなるので、地域ごとの適期に播種を行う。苗の草姿は、草丈20~25㎝、株元の 太さ5~6㎜を目標とする。

ラッキョウ
植付け時期が遅れて越冬前の生育量が不足すると白色疫病の被害が多くなりやすいので、9月上旬頃までに植える。なお、種球は乾腐病やネダニ等の病害虫のついていないものを使用する。

カンショ
ナカジロシタバ、ハスモンヨトウ等の防除を徹底し、健全な茎葉を維持する。なお、収穫時期は、黒斑病による腐敗や貯蔵性の低下を防ぐため土壌が乾いた時に 行い、表皮に傷が付かないように行う。

3 台風対策

今後、台風の接近や通過による強風や大雨による被害が想定されるため、台風が発生したら常に最新情報を入手しその動向を把握する。予想進路に該当した場合には、被害防止のための事前、事後対策に万全を尽くす。

(1) 園芸施設
ア 事前対策
(ア) 施設周辺に飛散しそうな物が無いか、十分に確認し、ガラスやビニ ール等被覆資材を破損しないように注意する。また、ハウス内に雨水が侵入しないよう施設周囲の排水溝を整備する。

(イ) パイプハウスでは、特に新設ハウスで被害を受けやすいので、ラセン杭等を設置したり、土を締め固めてパイプが抜け上がらないようにしておく。さらに、直管パイプ基礎部の埋め込みが浅くなっているものは土入れ などして土を締め固める。

(ウ) ビニールハウス等では破損部の補修を行い、マイカー線の増し締めや押さえのラセン杭、鉄筋などの緩み等を再点検する。 また、筋交い、控え柱等を設置してハウスを補強するとともに、特に褄部分に補強の直管を設置する。

(エ) 天窓部分については最も外れやすいため、しっかり固定しておく。側部の被覆資材が巻き上げ装置により開閉できるものについては、装置を固定する。

(オ) 換気扇のある施設では、換気扇の点検をし、強風の間、換気扇を回すようにする。

(カ) 作物が入っていないビニールハウスは、被覆資材をはずしたり、巻き上げたりし、パイプハウス本体の被害を防ぐ。

(キ) 直撃もしくは台風の目が西側を通過するような場合 で、相当の強風により被害が予想され、パイプハウス本体が破損すると考えられる場合には、マイカー線を切ったり、ビニペットをはずしビニール等の被覆資材を除き、パイプハウス本体を守る。

イ 事後対策
(ア) 破損した施設については、早急に実態を把握するとともに、復旧に努める。

(イ) 施設野菜で施設内に水が侵入した場合には、換気を十分に行い土壌の乾燥を図るとともに、施設内の湿度を下げ、病害の発生を防止すること。

(ウ) 天候が急激に回復した後は、強日照により作物に萎凋などの高温障害を生じやすいので、フイルムを巻き上げ換気を徹底するとともに遮光ネットで被覆する。

(エ) 病害虫の発生が懸念される場合は、必要に応じて薬剤散布を行う。

(オ) 大きな被害がない場合でも、必ず施設の点検を行う。ビニールハウス等ではマイカー線の緩みや押さえのラセン抗、鉄筋などの緩み等を再点検する。

(カ) 施設園芸共済等に加入している場合は、事故後、現地確認のため、農業共済組合へ速やかに連絡する。

(2) 露地野菜
ア 事前対策
(ア) 排水溝を再点検する。特に排水溝周辺の草刈り及び刈草等の除去を行い、スムーズに排水できるようにする。

(イ) 台風による風害の恐れがある場合は、べたがけ資材の利用等により被害回避に努める。(台風通過後はすぐに除去する。)

(ウ) ナス、トマト、キュウリ等の果菜類は、強風によって傷果が発生するので、台風襲来前にやや早めに収穫しておく。また、着果数を少なくして植物体 の負担を軽減しておく。

(エ) ダイコン等の間引きは台風が通過してから行う。また、間引きの終わったものは株元に土寄せをして、株が強風で揺らされないようにしておく。

イ 事後対策
(ア) 圃場に河川水、雨水が停滞している場合は、早急に排水に努める。

(イ) 台風通過後は、病害が発生しやすくなるので被害株や被害茎葉、果実を除去し、直ちに防除を徹底する。

(ウ) 作物が倒伏している場合には、速やかに引き起こし、必要に応じて誘引や結束等で固定する。

(エ) 土寄せ、追肥、液肥の葉面散布等を行うことで生育回復を図る。また、土壌表面が固着している場合は、軽く中耕することで土壌内に空気を取り込み、酸欠による生育低下を防ぐ。

(オ) 生育初期に被害を受けた場合には、予備苗による植え換えや再度播種を行うことで被害の軽減を図る。また、被害が著しい場合には、他の品種または作物に転換することも検討する。

(カ) 果菜類では、根傷みによる草勢低下を防ぐため、摘果や若どりにより着果負担を軽減し草勢の回復を図る。

(キ) 天候が急激に回復した場合は、強日照により作物に萎凋症状などの高温障害を生じやすくなるため、土壌の乾湿状態に注意しながら、必要に応じて敷きわら等でマルチを行い土壌の過乾燥を避ける。

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